カン・ウソク(강우석)監督・2005年作品
主な出演者
ソル・ギョング=カン・チョルジュン検事
チョン・ジュノ=ハン・サンウ(ミョンソン財団理事長)
カン・シニル=キム・シニル部長検事
ピョン・ヒボン=アン元ミョンソン財団理事
オム・テウン=ソン・ジョンフン(サンウの部下)
パク・サンウク=カン・ソクシン(チョルジュンの部下)
イム・スンデ=チョ・インス検事(アン元理事の教え子)
チョン・ギュス=パク係長
イ・ムンシク=イ・アンス
ユ・ヘジン=イ・ヨンマン
カン・シニル氏の本領発揮作品(笑)
これを見てシニル氏に好意を持たないヒトはもはやヒトではない!
と、言い切ってしまえるくらいにナイスアシストなシニル氏を見られます。
「公共の敵」でもそうですが本作品はよりカッコイイ上司っぷりを
あらゆる面で表現しております。
ああ、もう、サスペンダーになりたいくらいです(笑)
シニル氏以外にもソル・ギョング氏はもちろん、
ピョン・ヒボン氏やイム・スンデ氏、チョン・ギュス氏、
いまや日本にもファンクラブができちゃってるオム・テウン氏と
美味しいメンバー勢ぞろいです。
ラストまで目が離せない出演者達(笑)
146分と長い作品ですがちっとも長く感じません。
チョン・ジュノ演じる理事長の悪党っぷりったるや、もう、勘弁ならんくらいで
あの妙に整って善人ツラした優等生顔から
悪態が出る度にムシャクシャして
事あるごとに「捕まえてやる!」とこっちまでカン・チョルジュンになった気分に。
カン・ウソク監督ナイスキャスティング。
非の打ち所のない資産家・実業家で裏では想像を絶する悪人という役に
チョン・ジュノはぴったりだったと思う。
おかげで視聴者はよりカン・チョルジュンに深く感情移入できるようになってる。
ワタシのような一般庶民はどんなに一生懸命真面目に働いても
タカがしれてる、なのに生まれ持っての金持ちは元々裕福な上に
そのうえまだ貪欲に金をほしがるのか!殺人を犯してまで!汚い!!
頑張れカン・チョルジュン!負けるなカン・チョルジュン!!!
と、庶民根性をくすぐるようになっているんだなぁ。
上手い。
これが普通(?)だとワタシの場合少しはサンウに同情すべき部分も
見るんだけど(兄ばかり可愛がられて可哀想に、的な)
この作品ではそんなこと全然思わない、思えない。
それどころか見終わった今でもムカついてる。
ああ、チョン・ジュノ、これは演技大賞受賞、認めよう!
(↑何この上から目線(笑))
そんなチョン・ジュノは置いておいて。
やはり「公共の敵」といえばソル・ギョング氏とシニル氏でしょ。
この二人は共演作品が多いけど
多い分分かり合えてるというか阿吽の呼吸というか
安心できていいですね。
たまに見せるギョング氏のはにかんだような照れたような笑顔や
それを温かく見守る(←ココだよ!ココ!)シニル氏の大きな愛を感じる表情。
これにグラリとこないヒトがいるだろうか、いや、ない!
確かにシニル氏はそうゆう見守る上司役が非常~~~に多いけど
それはつまり誰もが認める理想の上司を演じきることができるということ。
もしかしたら日常もあんななんじゃないかしら?と
錯覚までしかねないほどですよ、ワタシは。
カン・チョルジュンが部下ソクシンの葬儀の後シニル氏のアパートを
訪ねるシーンが特にお気に入りなのですが、
最後の1袋のラーメンをチョルジュンにきれいさっぱり平らげられて
「あああ~」って顔をするシニル氏の可愛いこと。
チョルジュンに「ヒョン!」と呼ばれてちょっと嬉しそうなとこ。
バカがつくくらい一生懸命「悪人」を捕まえるために
奔走してるこの二人(だけじゃないけど)が無性に愛おしく思えてくるのです。
ラストのサンウ邸でのチョルジュンとサンウの取っ組み合い。
これもまたチョルジュンは微妙な感じで
ああ、正義は必ずケンカが強いわけではないんだわ・・・・
なんてリアルな・・・・
と思わされます。
そのあたりもカン・ウソクの技なのか。
チカラある者に屈しない部分は見てて爽快でもあるけれど
実際のところこうゆう金にモノを言わせてる大物はどれだけいるんだか。
なんて考えてみたりして。
それにしても検事って安月給で大変なんですね@
イム・スンデ氏の左手甲にあるホクロが気になったり、
イ・ムンシク氏とユ・ヘジン氏のシーンをもっと増やしてほしかったり、
特典映像がないのは許せなかったり、
とにかく皆に見てほしい作品です。
上司に恵まれてない方、是非とも見ていただきたい!